アレルギー症状の原因
いまや、「日本人の3人に1人は、何らかのアレルギーを持っている」といわれるほどに、アレルギーの知名度は上がる一方。ところが、ひとくちにアレルギーと言っても、花粉やハウスダストなど、原因はさまざまです。適切な対応を行うためには、まずアレルギーを知ることが大切です。正しい知識をもって対処すれば、アレルギーもコントロールできる時代になっているのです。
私たち人間の生体は、細菌やウィルスなど外部から侵入してきた異物から自己を守るしくみ(=免疫反応)によって防御されています。その一方で、多くの人が異常な反応を示さない物質(ハウスダスト、花粉など)に対して、過剰な、あるいは不適切な免疫反応が起こり、そのためにくしゃみが出たり、鼻水が流れたりすることがあります。これを「アレルギー」と呼びます。
はしかや水ぼうそうは、免疫反応によって1度かかると2度目以降に症状が出ることはありませんが、アレルギーは、2度目以降にその異物が侵入すると、その異物を排除しようとしてアレルギーの症状が出てしまうのです。
アレルギー症状が引き起こされるメカニズム
つらいアレルギー症状は、複雑なメカニズムによって引き起こされています。発症から悪化までのメカニズム全体にはたらきかけて、アレルギー症状をコントロールすることが重要です。

- 花粉やハウスダストなどの抗原が鼻や目などの粘膜から体内に入り、粘膜の肥満細胞上の抗体に結合すると、これがアレルギー症状発現の引き金になります。
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- 抗原によって刺激された肥満細胞からは、ヒスタミンをはじめとするさまざまなアレルギー症状を引き起こす誘発物質が放出されます。
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- ヒスタミンなどの誘発物質が神経や血管を刺激し、くしゃみや目のかゆみなどの症状を引き起こします(抗原が粘膜に付着して、数分から数十分で症状があらわれる)。
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- アレルギーを引き起こす様々な物質が、炎症細胞と呼ばれる好酸球を刺激し、鼻づまりや目の充血があらわれます(抗原が粘膜に付着して、6~10時間で症状があらわれる)。症状が繰り返され粘膜の炎症が続くと、慢性化や悪化につながります。

【アレルギーの増加要因として考えられているもの】

- ・食生活の欧米化
- たんぱく質や脂質の摂取が増えたり、栄養状態の向上によってアレルギー反応が活発化。
- ・住環境の変化
- 冷暖房の完備、密閉性の高い建築様式でダニ・カビが増殖。
- ・掃除の回数の減少
- 核家族、共働きの社会現象により、ダニの除去が不徹底。
- ・大気汚染
- 産業の発達により、工場やディーゼルエンジン車の排気など。
- ・精神的ストレス
- 神経やホルモンに影響を及ぼし、免疫系の異常を惹起。
- ・スギの植林
- 住宅需要の急増に対応するための政策として、第二次世界大戦後、北海道、沖縄を除き植林がさかんになったが、需要が少なく放置され、1960年代後半より花粉生産力の強いスギ林面積が増加。
- ・衛生仮説
- 乳幼児期に細菌感染やウイルス感染の機会が減ったことで、免疫反応に重要な役割を果たすT細胞(Tリンパ球)のバランスが崩れるというもの。